2021/9/1より、Astarコミュニティプログラムがスタートしました。
これまで、ふんわりとAstar(Plasm)、Shiden、Kusama、Polkadotなどなど、ワードだけ見聞きし、なんとなく追いかけつつも、右から左に流していました。今回のプログラムを機会に、きちんと理解し整理してみようと思い、筆を取ってみます。
プログラムの概要の中でも、 Astarコミュニティプログラムに参加することは、
AstarとPolkadotエコシステムについて自分自身を教育するための理想的な方法でもあります。
Astar Network Forum – Start of our community program
と書かれているように、Astarエコシステムを勉強する良い方法になり、ひいてはエコシステムのサポートにつながればと思います。
この記事では、以下に記載されている、Astarコミュニティプログラムの内容についてまとめます。
概要
コミュニティプログラムは、次の2つから構成されます。
- コミュニティ報酬
Astarエコシステムの発展への貢献度に応じて報酬を得る - アンバサダープログラム
Astarエコシステムの公式アンバサダーになれる。条件に合う場合のみ応募可能
多くの場合、「1.コミュニティ報酬」が適用されることになるのかと思います。とはいえ、”報酬”とは何でしょう?そしてどこから提供されるのでしょう?
答えは、dApp stakingです。プログラムに参加するともらえる報酬は、すでにリワードパレットを通して用意されているdApp stakingプールから捻りだされます。
2021/9/2時点で、Shidenネットワークが正常に稼働してから1ヶ月経過しており、2021/8/19からブロック報酬を有効化しています。 本来であれば、ブロック報酬は、collator、treasury、dApp stakingアドレスに分配されますが、dApp stakingのサポートがまだ完了していないため、この報酬をShidenネットワークに貢献してくれた人々に提供することにした、ということのようです。
つまり、dApp stakingをスタートするまでの間、貯まったブロック報酬(SDNトークン)をコミュニティプログラムに使用するよ、ということです。貯まっている報酬はこのアドレスに格納されています。また、dApp stakingが完全に実装されると、このプロジェクトは終了になります。
dApp staking
これまでの説明で、dApp stakingって何だ???となりませんでしょうか。少なくとも私はなりました。というのも、dApp stakingとは、Astarネットワーク独自のスキームで、PolkadotのエコシステムではAstarだけがこの機能をサポートしているためです。
Shidenのホワイトペーパーによると、dApp stakingは次のように説明されています。
dApps Stakingは、スマートコントラクトの開発者または管理者に対する報酬メカニズムです。Astar Networkのステーキング報酬の50%は、Astar Networkの価値を高めたアプリケーション開発者に支払われます。Astarでは、”operator(オペレーター)”と呼ばれる、スマートコントラクトの管理者を割り当てることができます。”operator”は、他のdAppsの “Nominator(ノミネーター)”から”Nominate(ノミネート)”されます。下図のように、多くの指名を受けたスマートコントラクトの”operator”は、チェーンから新たにミントされたトークンを受け取ることができます。
Shidenネットワーク ホワイトペーパー dapps rewardに記載の内容を日本語訳
“operator(オペレーター)”、”Nominator(ノミネーター)”に関して、ここで説明するには余白が足りず、本来の趣旨からだいぶズレるので、ここでは割愛します。私も完全に理解できず、整理できてから記事を書こうと思います。
コミュニティプログラムの参加方法
タスクの提出方法
さて、前置きが長くなりましたが、コミュニティプログラムの参加方法をまとめます。
コミュニティプログラムに参加し、コミュニティ報酬を受け取るには、次の3つのステップでコミュニティに貢献したことを報告する必要があります。
- Githubの該当ページに移動
https://github.com/PlasmNetwork/growth-program/issues - Campaign IDまたはTask IDを使ってissueを作成(Campaign IDとTask IDについては後述します)
- issueの説明欄に、実施した内容の詳細・リンクを記入
また、Shidenウォレットのアドレス、TelegramまたはDiscordのハンドル名も記載
Githubに提出されたすべてのissueは、カウンシル(評価者)が評価しポイントを付与します。評価後は、投降したissueにはラベルが付き、このラベルによって実施した内容が評価されたかどうかを判別することができます。
進捗状況は、こちらのスプレッドシートからも確認できます。
タスクの種類
提出するissueの内容としては、2種類のCampaignと8種類のTask、計10種類が用意されています。 コミュニティプログラムに参加するには、その中から1つ(もしくは2つ以上)の内容について投稿することが必要です。
各タスクの詳細は以下の通りです。SPAMしないことに注意です。
#ID | 詳細 | ポイント |
C1 | ビルダーズプログラム プロジェクトや開発者と一緒にAstarを宣伝しましょう。あなた、プロジェクトリーダー、Maarten、SotaでTelegramグループを作成します。プロジェクトがエコシステム内で正式に開始した場合、ボーナスが適用されます。 | 20-50 |
C2 | コミュニティマネジメント 公式アンバサダーの方のみ(毎月、状況を共有してください) | 20-50 |
A1 | Astar/Shidenに関するブログ記事を執筆・公開 あなたの言葉で、 Astar/Shidenのユニークさを伝えてください。翻訳でもOK。 | 1-10 |
A2 | 面白いミームの作成 Astar/Shidenに関する面白いミームを作り、ツイッターでつぶやいてください。@AstarNetworkをタグ付けしてください。 | 1-5 |
A3 | Astar/Shidenに関するビデオを作成 | 1-30 |
A4 | Astar/Shidenに関するミートアップを開催(例:Zoomミーティング、AMA) | 1-30 |
A5 | ソーシャル・エンゲージメント Astar/ShidenのTwitter、Telegram、Discord、またはLinkedInをフォローするよう人々を招待してください。Githubに以下の内容でログを取ってください。 1. 招待状の投稿リンクまたはメッセージリンクを共有 2. そのコミュニティと、コミュニティがリーチ可能なオーディエンスサイズを説明 *SPAMはやめてください。有益で、友好的で、役に立つことを守ってください。 | 1-50 |
A6 | 開発者やコミュニティを支援するためのチュートリアル/step-by-stepガイドを作成 | 1-30 |
A7 | コーディング、バグ取り、Astarエコシステムのための開発作業 | 10以上 |
A8 | フリースタイルでの創作 クリエイティブなあなたのスキルを発揮してください。 | 1以上 |
右の欄に、各タスクをこなすともらえるポイントを示しています。タスクごとにポイント幅があり、ポイントに応じて、報酬が分配されます。dApp stakingを使用するために、報酬額は毎月異なりますが、その月に分配されるSDNトークンの量は月末に発表されます。
さいごに
Astarコミュニティプログラムについてまとめました。今後、Astar(Plasm)、Shiden、Kusama、Polkadotについて、ブログの中で整理し、公開することで、Astarエコシステムに貢献していきたいと思います。まだ日本の中では浸透してないですが、いずれくるPolkadot時代に向けて、誰もがわかりやすい記事を目指していきます!