Lootが流行ってますね。
大げさなタイトルを付けましたが、日本の派生Lootである、AnimeLootを例にとって、”Loot”というものがどう進んでいるのかを見ていきたいと思います。本家は複雑すぎて、ついていけない。
Lootって何?という方は、前回の記事をどうぞ。
AnimeLootって何?
AnimeLootとは、CryptoGamesとオタクコイン協会が、実証実験プロジェクトとして発足した、いわゆる派生Lootの1つ。
登場キャラクターたちの”設定資料”にあたる「初期設定NFT」として、Ethereum上で7,777個作成されました。
最終的には、コミュニティ内で異世界転生アニメを創作することを目標にしています。
9/6にスタートし、1週間経った9/12現在、約3,300個がmintされ、Twitter・Discordの参加者は約1,000人にのぼります。
AnimeLootのNFT発行自体は無料ですが、ガス代が1つmintするのに50~100$かかるため、16.5万$以上が支払われたことになります。
Synthetic AnimeLoot(分身版)
スタートした翌日9/7に、Synthetic AnimeLoot(分身版)を発表。
これはNFTではなく、イーサリアムのアドレスにAnimeLootと同じものが1つ紐づいている、というものです。
誰でもガス代なしで、AnimeLootの世界に触れることができます。
↑の記事の通り、確認するのがなかなかややこしかったですが、同日中にDiscord内で、有志が簡単に確認できるツールを作成しました。
metamaskをつなぐだけで、面倒なプロセスなしにSynthetic AnimeLootを表示できます。
このように、コミュニティ内でAnimeLootをより良くするための無償の動きが生まれています。
Replica AnimeLoot
ガス代が高くてAnimeLootは手が出ない、かといってSynthetic AnimeLootではない、ちゃんとしたNFTが欲しい!という声に応えたのか、Polygon上でReplica AnimeLootが作成されました。スタートした2日後の9/8です。
中身はほぼ一緒で、チェーンが違うだけのようです。レプリカと名前をつけることで、AnimeLootとの差別化を図っています。
その翌日9/9には、7,777個のReplica AnimeLootはすべて配り終わりました。
複数個手に入れられる状況でしたが、Replica AnimeLootは1人1つまで、という公式の呼びかけもあり、複数取得者が持ってない人に譲る流れもあります。
Discord内では、譲るためだけのチャネル”share-replicaanimeloot”も作成されています。
animeloot.eth
AnimeLootがスタートして3日後の9/9、“animeloot.eth”のENSを取得したことが発表されました。
ENS(Ethereum Name Service)
ENSとは、イーサリアムを基盤としたネーミングサービスのこと。英数字のみで構成される長ったるい暗号資産のアドレスを、簡単・短く・分かりやすい文字へと変換できる。
これにより、投票サービスSnapshotを通じて、AnimeLoot(イーサリアム版)のNFT所有者による投票が行えるようになりました。
今後、AnimeLootの方向性についての決議がNFT所有者によって行われるとのことです。
すでにテスト投票も始まっています。
AnimeLootから生まれた作品
最後に、クリエイターによる、AnimeLootから生まれた作品を見てみます。
①イラストレーターによる、AnimeLootを有償でイラスト作製する経済圏がスタート。Discordでは「第一制作部」として活動を開始。
②異世界転生×音楽×イラスト×小説が公開
③映像作品
④3Dモデル化
おわりに
本家Lootほどとは言えないものの、1週間で多くの二次創作が生まれていました。ただの文字列から、ユーザー主体の新しい文化が始まる瞬間を見れている気がします。
今後も大きく展開が動いた際に、続きを書いていきたいと思います。